日曜日の銀座は歩行者天国もありいつも人で溢れている
3月11日午後の銀座は2日間続いた雨もあがったせいもあってかいつも以上に
混雑していた
午前中、東京国立近代美術館で開催中のジャクソン・ポロック展をゆっくりと鑑賞し
たっぷりと昼食をとり買い物をしに銀座へ出たのですがあまりの混雑ぶりに歩道で
立ちすくんでいたその時
和光の時計台から「カーン、カーン・・・」と鐘が鳴りました
11回の鐘の音が銀座に鳴り響いたのです
3月11日、午後2時46分
その瞬間歩行者天国の通りを歩く人、人、人、無数の足が止まり静寂が訪れました
黙祷
しばらくするとまた鐘が1回「カーン」と鳴る
閉じた目を開けた時、私は目頭が熱くなり鼻がツーンとなりました
視線の先にいた外国人の男性はしきりに目を拭いていた
泣いているのです
「黙祷」という声がかかったわけではありません
誰に指示されたわけでもなく強制されたわけでもないのにその場に立ち尽くし祈る
そんな日本の光景を目の当たりにしたこの外国人の男性はどんな風に感じたのでしょう
夫は「日本はまだまだ大丈夫だな」と一言
私もコクリとうなずきました
結局なにも買い物をせずその余韻を心に帰宅しました
来年もその次の年もそしてずっとその先も私の命ある限り3月11日午後2時46分は
私の心の中で鐘を鳴らし祈ろうと思います。